1人の現場と大勢の現場

現場の規模や性質によって、雇用している看護師の人数には大きな違いがある。大勢の看護師を雇って適材適所で働かせている現場もあるが、たった1人だけしか看護師がいないと言う職場も少なくはない。
大勢の看護師がいる現場で働いていると、1人の看護師に任される仕事は全体の中の一部だけになるのが通常であり、自分に合っている事だけに従事できる場合もあるだろう。苦手な仕事は協力しながら行うと言う選択肢を持つ事ができるのも魅力的な点である。また、自分の能力などに心配が生じた時に相談する相手を見付けやすいのは、大勢で働くメリットにもなる。
一方、1人きりしかいない現場で働く事を選ぶと、看護師は幅広い仕事を担わなければならなくなり、プレッシャーを感じる事が多いだろう。相談できる同僚もいない事から、不安を抱きながら働かなければならない場合もある。もともとの能力の高さが求められるのは確かだが、自分の実力を試す現場としては優れている。それに加えて、同じ職種の同僚の目がない分だけ気楽に働けると言う印象を持つ看護師もいるのである。同僚からのプレッシャーがないのは自分のペースで働きたいという人にとっては魅力的な点になるだろう。
何をプレッシャーに感じるかに応じて、同僚の有無を良く考えて現場を選ぶと言う視点も大切である。1人きりで働くのは大変だと考えてしまう看護師は多いが、実際に働いてみると意外に自分に合っていると感じる場合も多い。